急に社長になった。でも、一人で会社を回したわけではない。松原商事・松原佳祐の仕事

2026.09.04

有限会社松原商事 松原佳祐さん。店舗前にて。

Relay From ワレもこウの扇谷優さんからご紹介いただいたのは、有限会社松原商事 代表取締役の松原佳祐さんです。扇谷さんのお店では、エアコン清掃を松原商事に依頼されているそうです。

有限会社松原商事は、暮らしに近い仕事を幅広く行っています。
環境衛生部では、企業や一般家庭向けに、廃棄物の収集運搬、粗大ごみ回収、エアコン清掃、遺品整理などを行っています。
不動産ではアパート経営、保険営業部では保険の提案もしています。

代表取締役の松原佳祐さんが会社を引き継いだのは、24歳の時。
もともと父の仕事を継ぎたい、一緒に働きたいという思いはあったものの、父が突然亡くなり、予定よりも早く会社を背負うことになりました。
「本当に何も分からない状態でした」
従業員に認めてもらえるのか。
父だから付き合ってくれていたお客さんが離れてしまうのではないか。
若くして社長、という言葉の響きとは反対に、最初の数年はあまり記憶がないほど大変だったといいます。
それでも会社を少しずつ形にしてこられたのは、支えてくれる人がいたからでした。

急に社長になった。
でも、一人で会社を回したわけではない。
松原さんが会社を引き継いでからの歩みと、暮らしに関わる仕事への考え方を伺いました。

父と一緒に働きたいと思っていた

Q. 松原商事のお仕事について教えてください。

A. 環境衛生部では、企業や一般の方向けに廃棄物収集運搬、粗大ごみ回収、エアコン清掃、遺品整理を行っています。
不動産ではアパート経営をしていますし、保険営業部では保険の提案もしています。生活に近い仕事が多いですね。

Q. この仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

A. もともと父が経営していた会社です。
私としても、いつか継ぎたいという気持ちはありました。父と一緒に働きたいという思いもありました。
そのために、まずは社会人としての経験を積んだり、人脈を広げたりした方がいいと思い、大学を出たあとに労働金庫で1年半ほど勤めました。
ただ、24歳の時に父が突然亡くなってしまって。
予定していた形ではなく、急遽、会社を引き継ぐことになりました。

何も分からない状態で会社を引き継いだ

Q. 引き継いだ当初は、どのような状況でしたか?

A. 本当に何もかも分からない状態でした。
マイナスからのスタートという感覚でしたね。勉強しなければいけないことだらけでしたし、いきなり会社の長になったので、従業員からどう見られるのかも不安でした。
当時の従業員は4人で、みんな父のもとで働いていた人たちです。

自分を認めてくれるのか。
お客さんが離れてしまうのではないか。
そこは心配で仕方ありませんでした。

現場仕事では、長年勤めている人には敵いません。
だから、自分にできることとして、営業をし仕事を獲得することを必死でやっていました。

「継いでもらってよかった」と言われたこと

Q. その中で、支えになったことはありますか?

A. ある従業員さんから、
「継いでもらってよかった」
と言ってもらえたことです。
それは、すごく嬉しかったですね。会社を引き継いでからの2、3年が一番大変だったと思うのですが、正直あまり記憶がありません。

普通なら恋愛したり、友人と飲みに行ったりするような世代だったと思います。
でも、それどころではありませんでした。若くして社長というと、華やかなイメージで見られることもあります。でも、実際には裏側しかなかったです。

父だから付き合ってくださっていたお客様もいました。少なからず離れてしまうお客様もいて、それはショックでした。
ただ、それはそうだな、とも思いました。
とにかく、すべてが壁でした。

幼馴染が入って、会社が回り始めた

Q. そこから会社が変わっていったきっかけはありますか?

A. 保育園からの幼馴染が一緒に働いてくれたことが大きかったです。
彼は当時、大工をやっていました。その後、介護職に就く予定だったのですが、当社でアルバイトをしてもらったことがきっかけで、そのまま従業員として働いてくれるようになりました。

彼は、私が困っていることに気づいてくれるんです。しかも、ただ気づくだけではなくて、プラスアルファで提案してくれる。
みんなからも「いい人が働いてくれたね」と言われます。私にとっては、本当にスーパースターだと思っています。

彼が入ってくれたことで、会社がうまく回り始めました。
エアコン清掃や遺品整理、生前整理を導入できたのも、彼の存在が大きかったです。
今では環境衛生部の部長として、みんなを引っ張ってくれています。

一般社団法人 長野県資源循環保全協会より優良事業所表彰を受けた

お客様ファーストと、プラスアルファ

Q. 仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

A. お客様ファーストです。
お客様の要望を聞いて、それを遂行できるようにする。その上で、プラスアルファが大事だと思っています。

廃棄物関連では、例えば解体前の残置物回収があります。解体するからいいや、ではなくて、しっかり片付けをして、きれいな状態で解体を迎えてもらう。これは父の時から大事にしてきたことです。

保険営業部でも同じです。自分たちの成績を考えるのではなく、お客様にとって本当にメリットのある提案をする。
とにかくお客様ファーストで考えることを徹底しています。

生活の困りごとをまとめて支える会社へ

Q. これから会社として、どのような形を目指していますか?

A. 生まれてから亡くなるまで、さらにその先まで、トータルでライフプランニングできる会社を目指しています。
生きていれば、ごみは出ます。生活していれば汚れも出るので、掃除も必要になります。
万が一の時には、保険でフォローすることもできます。
最終的には、ライフを支える総合商社のような形を目指したいです。

今はまだ夢の段階ですが、農業の事業も考えています。障害を持っている方や、働きたくても時間の制約がある方に向けて、地域に雇用を生めればいいなと思っています。今は、自信を持っていいものを提供できていると言えます。
だからこそ、この先の形も少しずつ考えていきたいです。

有限会社松原商事 松原佳祐さん。店舗前にて。

編集後記

松原さんの話を聞いていて印象的だったのは、「一人で何とかしてきた」という話にならないところです。
24歳で会社を引き継ぐ。
何も分からない。
従業員に認めてもらえるか不安。
お客さんが離れることもあった。
それでも、自分にできることを探しながら、仕事を取り、周りに支えられ、会社を少しずつ動かしてた。

特に、幼馴染のことを「スーパースター」と話しされていたこと。
会社は一人で大きくなるものではない。
松原商事の仕事が、生活の困りごとに一つずつ応えていく仕事だからこそ、その会社自体も、人との関係の中で形になってきたのだと感じました。

関連リンク

We Can

松原商事では、廃棄物収集運搬、粗大ごみ回収、エアコン清掃、遺品整理・生前整理、不動産、保険提案など、暮らしに関わる幅広い相談に対応しています。
ごみ、清掃、住まい、保険、整理など、生活の中で出てくる困りごとに対して、まとめて相談できることが強みです。
お客様の要望に応えるだけでなく、その先のプラスアルファまで考えながら対応しています。

We Want

会社の交流会としてスポーツを行うことがあります。
仕事のつながりだけではなく、スポーツなどを通じて気軽に交流できる企業やチームとつながっていきたいです。
対戦相手や、一緒に体を動かせる方がいれば、ぜひ交流していけたらと思っています。

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瑞穂木材株式会社 宮崎淳貴さん

年下ではありますが、熱く想いを持っている社長です。 中学のサッカー交流で存在を知り、当時から「いずれ何かやる人だ」と感じていました。 自分としても、話を聞いてみたい経営者です。