小布施でしか食べられない料理を。evolve・宮﨑夕樹がつくる、地方のグランメゾン

2026.06.26

小布施町レストランevolve 宮﨑夕樹シェフ。店舗前にて。

Relay From マスニ農園の清野友之さんからご紹介いただいたのは、小布施町でレストラン「evolve」を営む宮﨑夕樹さんです。

小布施町にあるレストラン「evolve」は、「地方にもグランメゾン」を掲げるイタリア料理店です。

使う食材は、小布施町や、宮﨑さんの出身地である高山村のものが中心。農産物、魚、ジビエ、花、ハーブなど、できる限り地域のものを使いながら、イタリア料理をベースに「ここでしか食べられない料理」をつくっています。
店の目玉のひとつが、30品目ほどを盛り込んだ前菜の盛り合わせ。栗や旬の野菜など、この土地の食材も積極的に取り入れています。

料理人としての原点は、料理好きだった両親の食卓。
東京での経験を経て長野へ戻り、師匠や小布施堂市村次夫社長との出会いを通して、今の料理につながっていきました。

小布施で料理をつくる理由と、これからの栗加工の構想について伺いました。

料理好きな両親の食卓

Q. 料理の道に進んだきっかけを教えてください。

A. きっかけは、父と母が料理上手だったことです。
父は休みの日に料理やおやつを作ってくれましたし、母も料理が上手で、沢山の料理が食卓に並ぶような家でした。そんな両親のもと、いろいろなものを食べさせてもらう中で、次第に自分も周りの人に料理を提供したいと思うようになりました。

厨房で仕込みをする宮﨑シェフ。地域の食材を使った料理は、一つひとつの工程を重ねてつくられていく。

東京で体調を崩し、長野へ戻った

Q. 料理人として、大変だったことや挫折はありましたか?

A. 料理人なので、挫折はだらけですね。その中でも一番大きかったのは、調理師専門学校を卒業してから東京の有名店で働いていた時です。多忙で体調を崩してしまって、入院を機に長野へ帰ることになりました。

師匠と、小布施堂との出会い

Q. そこから、今につながっていったきっかけはありますか?

A. 長野に戻ってから、2人の師匠との出会いが大きかったです。長野市と軽井沢にて、その方のもとで技術や考え方を学ばせてもらいました。

小布施堂 市村次夫社長にも大変お世話になり、育てていただきました。
そうした出会いがあって、今の自分につながっています。

料理の話になると、食材や生産者の名前が自然と出てくる。小布施で料理をつくる理由を、にこやかに話してくれた宮﨑さん。

小布施と高山村の食材を、できる限り使う

Q. evolveの料理で大切にしていることは何ですか?

A. 地産地消はかなり大事にしています。あるものは、できるだけ地域から調達したい。
農産物はもちろん、魚、ジビエ、花、ハーブなどもそうです。

小布施町の食材や、自分の出身地である高山村の食材を中心に使いながら、ここでしか食べられない料理にしたいと思っています。栗や地物野菜など、地域性が出る食材も積極的に使っています。

30品目の前菜

Q. お店の料理で、特に特徴的なものはありますか?

A. 前菜の盛り合わせは、当店の目玉のひとつです。30品目ほどを盛り込んでいて、それを目当てに来てくださるお客様もいます。
洋食ならではの美しさは大事にしたいですし、品数を多く出すスタイルも、うちのカラーになっています。いろいろな食材を少しずつ食べてもらえるので、この地域の食材を表現しやすい料理でもあります。

evolveの目玉でもある前菜の盛り合わせ。30品目ほどの食材が並び、この地域の季節を少しずつ味わえる一皿。

小布施を、食が豊かな地域に

Q. この地域について、今後どのようにしていきたいですか?

A. 食がなければ、楽しさってやっぱり減ると思うんです。そういう意味では、小布施にもっと美味しいレストランや、食べられるところが増えていったらいいなと。食が豊かな地域になれば、住んでいる人にとっても、訪れる人にとっても、もっと楽しい場所にできると思います。

朱雀モンテビアンコと、栗加工の構想

Q. 今後の具体的なビジョンはありますか?

A. 今、当店で提供している「朱雀モンテビアンコ」というモンブランは、小布施堂市村次夫社長から命名していただきました。
栗の加工は、今は自分たちですべて店内で行っていて、年間で約1.5トンくらい扱っています。

将来的には、栗加工の工場をつくりたいと考えています。自分たちのお店で使う分だけでなく、外販もできるようにしたいですね。

「朱雀モンテビアンコ」。栗をたっぷり使った、存在感のある一品。

 


編集後記

宮﨑さんの話で印象的だったのは、料理の話がとても具体的だったことです。
小布施の栗、高山村の食材、旬の食材、ジビエ、花やハーブ、30品目の前菜。
「地方にもグランメゾン」という言葉の奥にあるのは、一つひとつの食材を選び、手をかけて、皿の上に並べていく仕事なのだと感じました。

We Can

evolveでは、小布施町や高山村を中心とした地域食材を使い、イタリア料理をベースにした料理を提供しています。
30品目ほどを盛り込んだ前菜の盛り合わせや、栗、六角菜、ジビエ、花、ハーブなどを使った料理を通じて、この地域ならではの食を表現できます。
また、生産者とのつながりや、これまでの経験で培ってきた料理の知識・技術も強みです。
小布施堂さんから名称使用許諾を受けた「朱雀モンテビアンコ」も提供しています。

We Want

現在、栗加工工場をつくるための土地を探しています。
自店で使う栗加工だけでなく、将来的には外販もできる体制をつくっていきたいと考えています。
栗加工や製造、販売、土地活用に関わる方とつながることができれば心強いです。
また、厨房や加工の現場では体力面・人員面の課題もあるため、一緒に形にしていける人との出会いも求めています。

Next Relay

このバトンが、次へつながる。

未定

未定