プロを諦めたからこそ、教えられることがある。KAI GOLF・佐藤快がつくるジュニアゴルフの受け皿

2026.06.27

KAIGOLF 佐藤快さん。ゴルフ場にて。

Relay From ワレもこウの扇谷優さんからご紹介いただいたのは、ゴルフインストラクターとして活動する佐藤快さんです。

佐藤快さんは現在、斑尾高原カントリー倶楽部で働きながらジュニアゴルフクラブの運営、個人ではYouTubeの発信を行っています。

まだ20代前半。
独立して自分の練習場を持つという夢に向けて、少しずつ準備を進めている段階です。

3歳からゴルフを始め、中学生の頃まではツアープロを目指していました。
飛距離には自信があった。大会にも出ていた。けれど、上の世界に触れる中で、パターやアプローチの技術差を感じ、プロの難しさを知ったといいます。
その時、父から言われたのが、

「教える方はどうか」

という一言でした。
プロを諦めたからこそ、教えられることがある。
佐藤さんが子どもたちにゴルフを伝えようとしている理由を伺いました。

3歳から、気づいたらゴルフをしていた

Q. まず、現在の活動について教えてください。

A. 今は会社員として、斑尾高原カントリー倶楽部で働いています。
フロント業務やレッスン、ジュニアゴルフクラブの運営もしています。個人では、KAI GOLFというチャンネル名でYouTubeの運営をしています。

 

Q. ゴルフを始めたのはいつ頃ですか?

A. 3歳からです。

父がゴルフをやっていたので、気づいたら自分もやっていました。
子どもの頃から大会にも出ていましたし、中学生くらいまではツアープロを目指していました。

小学生の頃は、飛距離にはかなり自信がありました。
2歳、3歳上の人にも、飛距離では負けないと思っていました。

関東で行われた上位大会にも出たことがあります。

上には上がいると知った

Q. プロを目指す中で、壁を感じたことはありますか?

A. ありました。

飛距離には自信があったんですが、上に行くと、やっぱり上には上がいます。

特に差を感じたのは、パターや寄せの技術です。
飛ばすことだけでは勝てない。
そこに大きな差を感じて、挫折しました。

当時は真剣にプロを目指していたからこそ、現実も見えたんだと思います。

プロを目指していた時間があったからこそ、ゴルフの難しさも、続ける大変さも知っている。


父の一言で、教える側へ

Q. そこから、どうやって今の道につながっていったのでしょうか?

A. 父の存在が大きかったです。大会の送り迎えもしてくれましたし、ずっと付きっきりでサポートしてくれていました。
スコアが出なくて、悩んでいた時に、父から、

「このまま続けるのもいいけど、教える方はどうか?」

と言われたんです。
何気ない一言だったと思うんですが、自分にとっては大きかったですね。

プロになったからといって、必ず食べていけるわけではない。
そういうことも、父から言われました。

当時は中学生でしたが、今振り返っても、あの時の判断は間違っていなかったと思っています。
自分と同じ大会に出ていた人がプロになったりもしていますが、プロになったあとも予選落ちが続いたり、上位に絡むことが難しかったりする。
やっぱりプロになれば食べていける、という世界ではないんだなと感じました。

子どもたちの受け皿をつくりたい

Q. ジュニアゴルフクラブを始めた理由を教えてください。

A. 中学校の部活動が地域移行していく中で、部活動の代わりになるような場所をつくりたいと思ったことがきっかけです。

自分が子どもの頃は、大会に出る子どももそこそこいました。
でも今は、多くても10人くらいという印象で、子どもの競技人口が減っているように感じています。

ゴルフをやる機会自体が少なくなっていると思うんです。

だから、体験会などを通じて、まずはゴルフに触れる機会をつくりたい。
もちろん、ゴルフを強要したいわけではありません。
でも、子どもたちにとって、ひとつの受け皿になれたらと思っています。

うまくいかなかった経験も、今は誰かに伝えるための言葉になっている。


「先生」ではなく、横で一緒に考える人に

Q. 子どもたちに教える時に、大切にしていることはありますか?

A. ゴルフがうまくなることも大事ですが、それだけではないと思っています。

お願いします、ありがとうございました、という基本的なあいさつや、礼儀、マナー。
そういうこともゴルフを通じて身につけてもらいたいです。

あと、自分は「先生」と呼ばれるのがあまり好きではありません。
先生というと、上にいる感じがしてしまうので。

自分は上から教えるより、横から寄り添う存在でありたいです。
一緒に悩んで、一緒に考える。

一人ひとりに寄り添って、コーチングしていきたいと思っています。

難しいことを、難しく言わない

Q. レッスンで意識していることはありますか?

A. ゴルフの基本的な本質や、基本動作は変わらないと思っています。
あたかもすごいことをしているように見せる人もいますが、自分はそうではなく、当たり前のことをわかりやすく伝えたいです。

とにかく、難しいことを言わないようにしています。
教授より町医者、という感じです。
研究というより、自分が持っている技術を、相手に伝わる形で伝える存在でありたい。

それから、自分の意見を押しつけるのではなく、あくまでアドバイスとして伝えることも大事にしています。
そのアドバイスを理解して、実践してもらえるようにすることも、自分の仕事だと思っています。

いつか、自分の“城”を持ちたい

Q. 今後の展望について教えてください。

A. 夢は、自分のお店や練習場をつくることです。
自分を頼って来てくれる人のゴルフライフを支えたいと思っています。

スイングの指導だけではなく、体の面のサポート、その人に合うクラブのサポート、メンタル面のサポート。
自分の城があれば、いろいろなことができると思うんです。

Q.今の子供たちに伝えたいことはありますか?

A.子どもたちには、とにかく挑戦してほしいです。

ゴルフと人生は似ていると思っています。
うまくいかない時もあるし、気分が落ち込むこともある。レベルが違っても、それぞれ悩みがあります。

でも、簡単にはやめられない。
あきらめられない。
練習するしかないし、結果を出すしかない時もある。
その中で成功体験も積んでいく。

真剣にやってみないと、自分に合うかどうかも分からないと思うんです。
だからまずは、真剣に向き合ってみてほしいです。

ゴルフを強要するのではなく、まずは触れる機会をつくる。佐藤さんが目指しているのは、子どもたちの受け皿だ。

編集後記

佐藤さんは、まだこれから形をつくっていく人です。
ただ、話を聞いていると、「教える側」にまわった理由はかなりはっきりしていました。

自分も本気でプロを目指したからこそ、ゴルフの難しさを知っている。
続ける大変さも、うまくいかない時の気持ちも分かる。

だからこそ、子どもたちに対して上から教えるのではなく、横で一緒に考える存在でいたいのだと思います。
若さも含めて、これからどう形になっていくのか楽しみな人でした。

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We Can

KAIGOLFでは、大人から子どもまでゴルフレッスンを行っています。
技術指導だけでなく、礼儀やマナーといった基本的な部分も大切にしています。
難しいことを難しく伝えるのではなく、相手に伝わる言葉で、基本をわかりやすく届けることを意識しています。
ジュニアゴルフクラブの運営やYouTubeでの発信も行っており、ゴルフを始めたい人、続けたい人の相談に乗ることができます。

We Want

ジュニアゴルフクラブを一緒に支えてくれる人を求めています。
子どもたちを見守ってくれる人、体の面をサポートしてくれる専門家、クラブ選びをサポートしてくれるスポーツ用品店の方、メンタル面を支えてくれる心理分野の方など、さまざまな立場の人とつながりたいと考えています。
ゴルフを通じて、子どもたちが挑戦できる場所を一緒につくっていけたらと思っています。

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